5Gとは
5Gとは「移動通信システム」の中でも第4世代に続く、新たな第5世代のものです。
英語で書くと「5th Generation」となり、英語表記の頭文字をとって「5G」と略されてよく使われる言葉です。
移動通信システムとは
移動通信システムとは、持ち運び移動ができる通信機器や、乗り物に搭載される通信機器を用いて通信のやりとりができる仕組みを指します。
元々は船舶や航空機などの無線機をはじめ、プロの業務の場で活躍する専門的な乗り物に搭載される通信システムが主でした。そこから時は流れ、今となっては老若男女おおくの人の手に携帯電話(スマートフォン)がありますね。これも移動通信システムのひとつです。
身近なもので言えばポケベルやPHSなどなど、様々な移動通信システムの進化を経て、こうしていま我々の手元にこんなに高性能なスマホがあると考えると感慨深いですねぇ…。
5Gへ至る移動通信システムの世代の歴史
1G(第1世代)
第1世代の通信サービスは1999年に終了しています。
アナログ回線を用いたもので、いわゆる「バブリー」な世代で活躍していたショルダー型の携帯電話(超初期型)や、自動車の座席に電話機がくっついていたアレなどです。
移動はできるものの、機能としては通話のみが可能となる、あくまで無線機でした。そして、NTTから専用の機器を借りる形での契約になり、まだまだ「仕事で使うもの」という色が強い時代ですね。
2G(第2世代)
この2Gは「ガラケー」の時代のはじまりの頃です。1993年から2012年頃まで2Gの通信サービスが提供されていました。
1Gは通話のみでしたが、2Gではパケット通信をはじめ、テキストメールや写真をメールに添付できる!というのは画期的だったんですよ。
「写メ」という単語が生まれた時代ですね。いまでもつい写真を撮るときに「写メる」と言ってしまって若いスタッフに「?」と不思議な顔をされます(笑)。
詳しく解説すると、遡ること1993年にエヌ・ティ・ティ・移動通信企画株式会社が「NTTドコモ」のサービスを開始し、1994年に携帯電話端末の買取制度がはじまり、私生活でもより身近に携帯電話を手にすることが出来るようになったことが大きな転換期です。
だんだんと「移動通信システム」が日常生活で使われるものになりました。
3G(第3世代)
2001年から通信サービスとして提供され、2021年現在まだまだ利用されています(ちなみに、そろそろサービス終了のカウントダウンが各キャリアから告知されているので利用者様は要確認です…!)。
ガラケーとともに、スマートフォンでも利用される通信規格です。
そう、iPhoneがついに日本上陸した時の機種名が「iPhone 3G」でしたね。
3Gに対応したiPhoneの登場により、初めてスマホを手にした人が多かったのではないでしょうか。iPhoneの画面に「LTE」の電波マークが表示されたのを見覚えがあるかもしれません。
2Gの携帯電話でアクセスできるネットワークは各キャリアがベースのモバイル専用のものばかりでしたが、3Gはモバイル機器でもパソコンのようにインターネットにアクセスできるようになりました。
また、ビデオ通話が出来るようになったほど、電波は速く強くなりました。
4G(第4世代)
4G通信の実験はNTTドコモにより2003年から実験が開始され、通信サービスとして2015年から提供されるようになりました。
5Gがまだはじまったばかりということもあり、4Gはまだまだ現役です!
3Gで速いと言われていた「LTE」がさらに進化した「LTE-Advanced」をはじめ、「WiMAX2」とよばれる規格が主な4Gとされています。
3Gでは一対一のビデオ通話だったものが、4Gでは複数人でのビデオ通話が可能になったり、ネットで動画を気軽に視聴できるようになったり、これでも充分に「速い」と言われるものでした。
SNSやYouTubeなど、いまや動画が当たり前の時代です。この便利な世の中も、この4Gのおかげということになりますね。
5G(第5世代)
そして、5Gに至ります。
2020年後半頃からいよいよ利用が開始され、首都圏の駅などの近隣で「5G」の電波を拾って「オッ⁉」と思ったことがある方もいるのでは。
6G(第6世代)
そして、驚くべきことに、もう次の世代を見据えた動きが始まっています!
6Gではとうとう対象エリアが「空・海・宇宙」が視野に入ってきます。地球をとりまくあらゆる場所でいつでもどこでも簡単にネットワークにアクセスできる未来がやってきます。
5Gでナニが出来るか
5Gといえば「とにかく速い!」というイメージがあるかと思います。それはそれで間違いありませんが、ただ単純に速いだけではありません。
5Gを語る際のキーワードとして「IoT」があります。よりリアルタイム(低遅延)に、よりリアルなデータのやりとりが可能になります。また、データ通信が効率的というのも5Gのポイントです。
仕事の場での5G活用イメージ
- VR技術を活用した仮想体験の提供(モノの販売やライブ参加など)
- 製造業のより高度な機器管理
- 医療の現場でIoT活用によるサービス提供(遠隔医療)
- 顧客管理
- 多数接続によるIoTサービス提供
- ドローンの遠隔操作によるサービス提供
暮らしの場での5G活用イメージ
- スマホやタブレットを用いたユーザー体験の向上
- より臨場感溢れるリアルタイムなオンライン体験
- IoTに対応した自動車(スマートカー)などの乗り物の自動運転
- スマートシティの整備
- 顔認証でのゲート通過、支払いなどの整備
5Gの注意点
5Gに対応した機器や契約が必要であること
例えば、iPhoneで5Gを使うためには、5G対応機種である「iPhone12」以降の本体と、5Gに対応した通信事業者、5Gに対応したモバイル通信プランの契約が必要になります。
もちろんandroidであっても対応機種が限られています。スマホで5Gを使ってみたい!と思った時は、まずは各キャリアのサイトで対応機種を確認しましょう。
5Gに対応しているエリアが限られていること
現時点で5Gが使えるエリアが限られています。
各通信事業者様から「これからどんどん対応エリアは拡大していく」とお知らせされていますので、身近な場所で使えるようになるのが楽しみですね!
対応エリアも各キャリアのサイトで確認することができます。
各個人がセキュリティをより意識すること
5Gが活用される想定として、IoTを利用したスマートホームなどが挙げられます。となると、各家庭、各個人が日々使うデジタル機器が常にネットワークに接続されている状態になりますね。
そうなると、きちんとセキュリティ対策をしておかないと、もし万が一不正アクセスされてしまうと暮らしそのものに影響が出てしまう可能性が高くなります。
あとがき
よく耳にする用語「5G」について解説いたしました。
ちなみに、もう次なる世代の「6G」の開発も進んでいるなんて!(^◇^;)いやはや、デジタル技術の進歩速度はものスゴいですね!!
世の中はドンドン便利になります。我々も、しっかり技術に置いて行かれないように、使いこなせるように、アンテナを張っておかないとですね。
随時、このページも更新します!